よくある質問Q&A
質問
労働基準法ってどんな法律ですか?
答え
労働基準法(労基法)は、労働者の保護を目的に労働条件の最低基準を定めた法律で、 労務管理上最も重要な法律です。また、労基法は強制法規の性格を持っており、労基法 違反には罰金刑や懲役刑が科されることもあります。
質問
家族従事者は、労働基準法の対象になりますか?
答え
原則的には、家族従事者は労基法の対象とはなりません。労基法の対象となるのは、労 働の対償として賃金が支払われていて、使用者より指揮監督を受けている者です。ただし、家族従事者でも、賃金の支払いや勤務実態などを客観的に判断し、ほかの従業員と同様の扱いを受けている場合は労基法の対象となります。その際の労働者性の判断基準は次のようになります。

■労働基準法上の労働者性の判断基準

質問
農業では、労働基準法が適用されないって聞いたけど?
答え
いいえ、一部が適用除外となっているだけで、すべてが適用されないわけではありませ ん。農業で適用除外となっているのは、次の5項目だけです。 また、これらの5項目についても出来るだけ他産業に準じることが、人材の定着や促進 につながります。

■労働基準法のうち適用除外となっている5項目
適用除外項目 他産業における定め 農業における定め
労働時間
(労基法第32条)
1日8時間、1週40時間を超えて労働させてはならない(休憩時間を除く) 法定による労働時間の定めなし
休憩
(労基法第34条)
労働時間が6時間を超えたときは45分以上、8時間を超えたときは1時間以上の休憩を与えなくてはならない 休憩についての定めなし
休日
(労基法第35条)
1週間に少なくとも1日、または4週間で4日以上の休日を与えなくてはならない 休日についての定めなし
割増賃金
(労基法第37条)
1日8時間、1週40時間を超える労働、法定休日と深夜に行った労働については、割増率を乗じた賃金を支払わなくてはならない 深夜労働(※1)にかかる割増率以外の割増率は不要
年少者の特例
(労基法第61条)
満18歳に満たない年少者(※2)を深夜労働に就かせてはならない 年少者(※2)へ時間外・休日労働をさせることができる
年少者(※2)へ深夜労働させることができる
妊産婦の特例 (労基法第66条) 妊産婦(※3)が請求した場合には、変形労働時間制、非定形的変形労働時間制を採用している場合であっても1日または1週間の法定労働時間を超えて労働させてはならない 時間外労働、休日労働をさせてはならない 時間外、休日労働をさせることができる(ただし、深夜業はさせてはならない)
(※1)深夜労働とは、午後10時から午前5時までに行った労働で、割増率は時間単価1に0.25を足した1.25倍
(※2)年少者とは、満15歳以上で満18歳未満の者(満15歳に達した日以後最初の3月31日までの間を除く)
(※3)妊産婦とは、妊娠中の女性及び産後1年を経過しない女性
質問
個人経営と法人経営で、労務管理に違いがありますか?
答え
労務管理では、個人経営と法人経営の間に違いはありません。法人だからしなければな らない、個人だからしなくても良いということもありません。
ただ、公的保険への加入義務のみは、法人と個人で違いが出てきます(詳しくは次の質問を参照してください)。
質問
労働(労災・雇用)保険や社会(健康・厚生年金)保険への加入は義務?
答え
法人経営であれば、労働・社会保険ともに加入は義務となります(下表参照)。
個人経営であれば、労働保険は従業員が常時5人以上いる場合に加入が義務です。ここ でいう5人には正社員のほか、パート・アルバイトなども含まれます。従業員が常時5人未満で雇用保険に任意加入する場合、地域によってはハローワークで1年間の雇用実 績などが必要となります。

■経営体の保険への加入要件
保険種類 法人経営体 個人経営体
労災保険 従業員1人から強制適用 従業員5人未満 → 任意加入
従業員5人以上 → 強制適用
雇用保険 従業員1人から強制適用 従業員5人未満 → 任意加入
従業員5人以上 → 強制適用
健康保険 強制適用 任意加入
厚生年金保険 強制適用 任意加入
質問
パートタイマーやアルバイトは保険に入れなくても良い?
答え
法人経営であれば、労働・社会保険ともに加入は義務となります(下表参照)。
パートタイマーやアルバイトなど短時間労働者の保険加入は、労働時間や労働日数など によって決まります。経営体や本人の意思、給与額などは関係してきません。保険に加 入したくない場合は、労働時間を調整しながら働くしかありません。 雇用形態別に公的保険への加入要件を下表にまとめています。

■経営体の保険への加入要件
保険種類 代表者、役員 正社員 パートタイマーなど
短時間労働者
労災保険 原則加入できないが、
労働者性がある場合は、特別加入できる
加 入 加 入
雇用保険 原則加入できないが、
代表者以外の役員で、労働者性があればその部分において加入できる
加入(入社時に65歳以上のときは加入できない 1週間の所定労働時間が20時間以上あり、かつ31日以上の雇用の見込みがあるときは加入
健康保険 法人であれば、加入
個人であれば、代表者は加入できない
加 入
(75歳からは、後期高齢者医療制度へ加入)
。影または1週間の労働時間■吋月の所定労働日数が、その事業所において同種・同業の業務に従事する者のおおよそ3/4以上ある場合は加入(※)
厚生年金保険 法人であれば、加入
個人であれば、代表者は加入できない
加 入
(70歳まで)
同 上
(※)健康・厚生年金保険に加入できない者
。欧月以内の期間を定めて使用される者⇒雇用契約が引き続き2か月を超えたときは、そのときから加入
日雇い労働者⇒1か月を超えて引き続き使用されたときは、そのときから加入
4か月以内の季節的業務に使用される者⇒4か月を超えたときは、入社時から加入
質問
労災保険の保険給付は本当におりますか?
答え
労災保険は労働者災害補償保険法(労災保険法)に基づき政府が運営している公的な保 険です。支給要件である、業務上または通勤途上の災害による負傷・疾病であれば、給 付がおりないことはありません。
また、労災保険は本来災害補償義務のある事業主に代わって給付を行う保険で、作業中 の事故が多い農業では必須の保険と言えます。
質問
正社員の給与の設定はどうしたら良いですか?
答え
給与の額について法律で制限されているのは、最低賃金額を下回らないという部分だけ です。正社員であれば、給与だけで従業員が生活していける金額を支払う必要がありま す。そのため、年齢や家族構成、住居の状況なども勘案できるような給与体系が望まし いです。
また、給与形態についても、正社員ということであれば、完全月給制や日給月給制など で毎月安定した金額を支払うのが一般的です。その上で、毎年定期昇給を実施すれば、 従業員の働く意欲向上と定着につながります。
質問
従業員から年次有給休暇を請求されました。どうしたら良いですか?
答え
年次有給休暇は労基法にも規定されている労働者の権利です。入社から半年経過し、勤 務予定日の8割以上出勤したときには、請求がなくても与えなくてはなりません。
また、年休を与える代わりにお金を支払うことは禁止されています。
質問
従業員を雇ってもすぐに辞めてしまいます。何が悪いのでしょうか?
答え
退職の理由は様々ですが、何の不満もない人は辞めません。何が不満で辞めるのか分か らないのであれば、まずはその理由の把握が必要です。
退職に至る理由として多いのは、/祐峇愀犬良塰待遇面の不満C甘業務の不満 将来への不満―4つです。どの程度で退職を考えるというのは個人差が大きいですが、 これらの不満点は多くの場合、複合的であることも特徴です。
厚生労働省の調査では、新卒者の離職率は3割を超えており、自社の離職率が3割を超 えているならば、見直しが必要です。見直す主なポイントは、〆陵冓法と方針∀働 条件就業環境(施設・設備、人間関係の両面から)ざ軌藺寮グ媚屬料堕漫淵灰潺 ニケーション)Χ般各睛董箆働条件と業務内容のバランスを含む)―と、雇用や就業 にかかわること全般です。