注目集める免疫ミルク--野本亀久雄九州大学名誉教授に聞く

 「免疫ミルク」――母乳の免疫力をヒントに誕生したスーパー牛乳である。何しろ細菌と闘う抗体26種類を含んでいる。アメリカで早くから研究開発が進んでいた。わが国では九州大学の野本亀久雄名誉教授(同大生体防御医学研究所前所長=現・日本臓器移植ネットワーク副理事長)が動物実験などでその有効性を解明、改めて注目されている。

 免疫ミルクは、アメリカのスターリ研究所が1958年、乳牛の母子免疫(母から子へ伝えられる免疫の仕組み)に着目、研究開発をした。

 人間の体に入ると肺炎や胃腸炎、食中毒など感染症を発症させる『悪玉菌』26種を無害化し、ワクチンとして乳牛に投与すると乳牛の体内に悪玉菌への抵抗力を強める物質(抗体)や抗炎症因子などの機能性成分がつくられ、それが牛乳の中にも含まれることが分かった。そして、それを生きた状態で粉末化することに成功し、世界中に広がったものだ。

 「慢性疾患などがない健康な人でも疲れたときに飲むと効果的。できるだけ毎日続けるのが望ましい」と、野本さんはアドバイスする。

(2003/08/29)


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