情報技術で「安心」伝える トレーサビリティ各地で実証実験

 農業分野でも情報技術(IT)の応用に向けた様々な取り組みが進められている。中でも、生産現場から店頭まで一貫した製品情報の伝達が求められる食品トレーサビリティ(追跡可能性)システムへの活用が期待されている。商品に小型の電子荷札(ICタグ)を付け、様々な情報を記録、端末機で誰でも読み取れるようにする技術だ。農水省も「2003年度トレーサビリティシステム開発事業」で後押しし、各研究機関が関係者と協力して実証実験を進めている。

 300社以上が参加する「T―engineフォーラム」(代表・坂村健東京大学教授)は、「ユビキタスID技術を用いた青果物トレーサビリティシステムの構築」の研究開発を進めている。

 1月8日には、首都圏内のスーパー3店舗で約1か月間、3万個のキャベツと大根の包装袋に集積回路(IC)タグ(小型アンテナ付き0.4ミリ角の記録用チップ)を埋め込んだシールをはり、販売実験を開始した。

 ICタグを用いた食品トレーサビリティシステムの実証実験は、ほかにも青果物流通研究会(鹿間茂事務局長)が北海道産の長イモを和歌山県の大手量販店で販売する実験、首都圏コープ事業連合(太田朝昭理事長)が農事組合法人米沢郷牧場(山形県高畠町)のフライドチキンと小松菜を宅配販売する実験など――が実施されている。

 一方、NPO法人日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会(JONA)が日本農業IT化協会と技術提携し、同システム導入により情報の正確性の検証、事業者の取り組みやすさの改善を支援する第三者認証制度の創設を計画している。

(2004/02/20)


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