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農薬散布のポイント【4】太陽熱土壌消毒法
猛暑の時期となった。とくに、日中のハウス内では、温度も軽く40度を超えるため、人が長時間とどまることは困難だ。ハウスを用いた「太陽熱消毒法」は、こうした過酷な環境を逆手に取り、病害虫や雑草を退治しようというものである。
ハウス内に10アール当たり1トン程度の稲わらと、100キロの石灰窒素を施用し、よく耕運する。そのうえで軽く畝立てを行い、十分に潅水のうえ、地表をビニールで被覆する。ビニールは透明であれば、古くても構わない。作業の効率化のために、あらかじめハウス内の両端に寄せておくとよいだろう。
最後にサイドや入口を閉じてハウス内を完全に密閉する。この状態で2週間〜1か月程度密閉状態に置くことで、土壌はもとより、部材などに付着したものも含めハウス内の病害虫はほとんど退治できる。この方法を成功させるポイントは、十分な日照量と、たっぷりの潅水に加えて、しっかり密閉することだ。
マメハモグリバエのさなぎなど、地表付近に存在する害虫を退治するのであれば、もっと簡便な方法がある。地表にビニールを敷き、3〜5日程度静置する。この間に十分な日照があれば、地表直下は48度以上の高温となり、ほとんどの害虫が死滅する。この方法は、露地栽培でも有効だ。
逆に、日照不足が心配されるときは、ハウス内で使用する稲ワラと石灰窒素を麦のフスマ1トンに替え、ぬかるみになるくらい大量に潅水するとよい。フスマが発酵する過程で土壌が酸欠状態となり、より確実に病害虫を死滅させることができる。
この方式は「土壌還元消毒法」と呼ばれ、多くの農家に採用されるようになった。ただし、発酵過程で強烈な臭気(ドブ臭)を生じるため、住宅地周辺では注意が必要だ。
(東京都農業振興事業所 山岸明)
(2006/07/28 )
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