農業法人の広域展開を農業委員会組織がサポート

食品企業から農業生産法人となった岐阜県の「わかばfoods」は5県、300ヘクタールで自社加工用の大根を栽培する  食品産業の需要に対応した農産物の生産が求められる中、周年出荷のため遠隔地に農地を求める農業法人や、食品産業自身が原料確保のため農業生産法人になり、近隣の県で農地を借りる動きが出始めた。遠隔地の市町村と農地所有者の信頼を得るのは容易ではないが、農業委員会組織では農業経営基盤強化促進法に基づく農地情報の収集・提供活動を強化し、農業法人の広域展開を支援する。
  岐阜県で大根のツマを生産する「わかばfoods(株)」は年商24億円、従業員200人の食品メーカー。原料調達のため、農業生産法人の要件を満たし、岐阜県岐南町を本拠地に三重、静岡、長野、山梨の5県の延べ300ヘクタールで大根を生産している。特許を取得した独自の技術で加工する大根ツマは需要が拡大し、「いくらでも農地が欲しい」(三浦茂雄社長=42)状況だ。
  農業生産法人になった同社が借りる農地の条件は、10ヘクタール以上まとまっていること。同社の担当者は毎月1度は岐阜県農業会議を訪れ、良い農地がないかと相談する。同会議の西川博志課長は同社に、農業委員会を通じて集落営農の水田などを紹介し、県内だけで100ヘクタールの作付けを実現させた。同社が他県に進出する際にも、他県の担当者から同社の活動実績など情報を提供して後押しする。
  群馬県昭和村でコンニャク加工品や有機農産物を生産するグリンリーフ(株)と、地域の仲間と野菜の販売会社(株)野菜くらぶを経営する澤浦彰治社長(43)は、食品産業向けに野菜を周年で安定供給するための、遠隔地での農地を青森県内で借り入れた。
  04年、夏にモスバーガーや生協向けに出荷するレタスを確保するため青森県黒石市で農地を探した際は、地元の知人の紹介で同市の鳴海広道市長と農業委員会(木村兼作会長)から全面的な支援を受けることができた。その結果、76年にレタス産地として整備されたが、その後遊休化していた3.8ヘクタールの農地を借りることができた(現在は10ヘクタールに拡大)。

(2008/02/29)


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