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農政解説

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最適化へ活動を強化 会長大会で取り組み事例報告

 5月30日に都内で開かれた2018年度全国農業委員会会長大会では、栃木県栃木市農業委員会の大橋重会長と長崎県松浦市農業委員会の山川重晴会長の2人が日頃の農業委員会活動を報告した。活動の実践を踏まえた決意を表明し、農地利用の最適化に向けた取り組みの強化を誓った。
 栃木市農業委員会は独自の「農業経営・意向調査」を実施して潜在的な農地の出し手と受け手を把握し、あっせんの基礎資料に活用している。対象は市内の全農家8211戸で、農地利用最適化推進委員による戸別訪問などで76.2%を回収した。「高齢などで継続困難」などと答えた農家からはさらに詳細な意向や農地情報を聴取し、農地あっせんの同意を取得。今年からは担い手への戸別訪問によるマッチングに力を入れている。
 大橋会長は「出し手と受け手の割合は10対1とアンバランスな状態にある」と、調査から浮上した問題点を提起。「困難な状況でも、優良農地を次世代に引き継ぐために活動を継続していくことが、自分たちに与えられた使命」と語った。
 松浦市農業委員会では2008年度から地図情報システム(GIS)を導入し、遊休農地のデータベース化や農地のマッチング、人・農地プランの作成、全農地が対象の利用意向調査などを展開してきた。この他、農地中間管理事業を通した担い手への農地集積や企業参入、UIターンの受け入れなども積極的に進める。
 こうした長年の活動の積み重ねにより、2011年度に234ヘクタールだった市内の遊休農地は2016年度には77ヘクタールまで減少。多様な取り組みが評価され、本年度の第10回耕作放棄地解消活動表彰では農林水産大臣賞に輝いた。
 山川会長は「農地集積こそ地域農業の発展の鍵。全国農地ナビの活用とマッチングで集積を進め、耕作放棄地を予防・解消しましょう」と声高らかに呼びかけ、決意表明を締めくくった。

写真上=栃木市・大橋会長

写真下=松浦市・山川会長

 [2018-6-8]