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農地利用最適化へ 集落座談会を開催 大阪・富田林市農業委員会

 都市部では混住化により、集落のまとまりが薄れている中、農業委員会制度改正以降、富田林市農業委員会(中谷清会長)では農地利用の最適化に向け、地域の関係者で話し合う集落座談会の開催に力を入れている。地域ごとの課題を明確化し、農地中間管理事業の活用を含めた農地の利用調整活動に取り組んでいく方針だ。

 大阪府の南東部に位置する富田林市は、農地面積659ヘクタール、総農家数1202戸であり、府内でも有数の農業地帯である。
 市内で初の開催となった須賀・伏山地区での座談会の仕掛け人は、地区担当の谷口均農地利用最適化推進委員。谷口氏は日頃より、農家を回り、個別相談など地元に密着した現場活動で、農業者の意向や農地の情報の把握に努めてきた。これまで農地中間管理事業の活用により約0.5ヘクタールの農地を貸借へとつなげるなど、一定の成果を上げている。
 今後、さらに農地の利用調整を進めていく上で、農地所有者の意向や借受者の有無など地域住民全体の意見を聞く必要性を委員会で訴え、座談会の開催へと結び付けた。
 この座談会を契機にその後、中谷会長の地元の嬉地区で、さらに土井賢一推進委員の呼びかけで喜志地区でも開かれた。29日には東条地区でも予定している。
 各地区の座談会は2部構成で行われ、1部は農業委員会をはじめ市、農地中間管理機構(大阪府みどり公社)、JAなどの関係機関・団体が参加。農業委員会の活動や農地中間管理事業などを報告し、2部では参加者を交えて意見交換した。
 中谷会長は「農業委員会法改正で活動の中心となった農地利用の最適化は、遊休農地の解消、農地の有効利用などで、そのために地域の関係者で話し合うことが基本」だと、自らも率先して座談会に参加。
 意見交換の場では、中間管理事業や圃場整備事業の活用という、農地の集約・集積化に対して前向きの意見が比較的多いことが確認された。
 他には、圃場で稲わらなどを焼却することの困難性や、相続対策、田越しによる水入れなど水管理の課題など、多岐にわたる意見が交わされた。
 各座談会を終え、農業委員会では今後、地域ごとに出された意見・課題を元にテーマを絞り、農地利用調整に向けた話し合いを深めていく考えだ。
 中谷会長は「座談会などの実施で地域での意見の把握と調整を図り、農業委員や推進委員が機構などと一層連携を深め、農地の保全・有効利用につなげていきたい」と話す。
 多くの農業委員会が新体制に移行して1年がたとうとしている。農地利用についての話し合いは地道だが、一過性では効果が見られず、息の長い取り組みが求められている。
 大阪府農業会議では、今後、農業委員・推進委員がコーディネーターとなった同市の取り組みをモデルとして位置づけ、各農業委員会に広く周知し、府内での取り組みを促していく。

写真上=「今後の地域のあり方を話し合っていただきたい」と冒頭であいさつをする中谷会長(嬉地区座談会)

写真下=少人数に分かれての話し合い(喜志地区座談会)

 [2018-9-14]