カテゴリータイトル

農業委員会関係

すべての記事を読む

中山間の農地集積に力 佐賀・伊万里市農業委員会

 伊万里市農業委員会(山口友三郎会長)では、農地中間管理機構の活用を推進し、中山間地域の農地集積に力を入れている。また、関係機関と連携して梨園などの園地流動化にも取り組んでいる。

 県西部に位置する伊万里市は、米麦や梨、ブドウ、肉用牛の生産が盛ん。中でも伊万里梨やブランド牛の伊万里牛は、豊富な生産量と高品質を誇る。しかし、中山間地が大部分を占めており、棚田などでは平地の優良農地と異なり、規模拡大や担い手への集積が進まないのが現状だ。さらに、集落自体の高齢化や人口減少により農地の受け手が不足。貴重な梨園などの廃園が増加している。
 同市農業委員会(農業委員14人、農地利用最適化推進委員20人)は、農地中間管理事業の活用について、委員が調整や助言をしている。2014年には茶園での同事業活用時には、お茶栽培の経験がある山口会長が中心となって話し合いをリード。当時は事業についてほとんど周知されておらず、事業説明のために、事務局職員とともに農地の所有者宅を1軒1軒訪問。担い手への集積につなげた。
 さらに、事務局が「未来にバトンをつなごう!」と銘打ったパンフレットを作成。作成に当たって農業委員が助言し、事務局や果樹部会の主導で農地所有者への説明会を開いたり、地区の営農座談会や話し合いに参加し、事業について粘り強く周知活動を展開した。
 この活動が実り、立川地区と府招上地区では、「地区農地流動化計画」を作成。廃園される前に、次の耕作者に引き継ぐ園地流動化に取り組んでいる。
 この計画は、農業委員会や農業改良普及センターが、地域が話し合う場を設けるなどして優良農地の廃園を減らそうとするもの。園地の地図や農地一覧を見ながら、将来誰に引き継ぐかを話し合い、計画に参加した園地を農地中間管理機構に預け、機構が計画に基づき園地を配分する「地域リレー方式」で農地の集積を進める。特に府招上地区については、両委員の働きかけにより計画が実現した。
 両地区では「伊万里梨発祥立川の梨園を守る会」「府招上の樹園地を守る会」を発足し、地区全体で農地集積に取り組んでいる。
 同委員会の計画的な流動化計画に基づく取り組みは、樹園地におけるモデル的な事例として期待が高まっている。

写真中=立川の梨園を守る会

写真下=府招上地区での話し合い

 [2019-3-8]