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人・農地プランの実質化 農委・推進委が話し合いの核心に

 平成に続く御代の農政のスタートを飾るのは「人・農地プランの実質化」か。
 現在国会に提出されている農地中間管理事業5年後見直し関連法案の中で地域の協議の場に関して農業委員会の参加が明記され、プランへの関与が位置づけられた。
 農業委員会は2016年の改正農業委員会法施行以来、農地利用の最適化に取り組んできた。地域の農地を残し、活かし、耕し続けるために、今耕されている農地を耕せるうちに耕せる人へ算段することと思い定めて全国4万人超の委員がまい進している。横浜国立大学の田代洋一名誉教授は最近、各地の農業委員研修などで新たな農業委員会の任務を端的に「農地を動かすこと」と喝破されている。
 そのために必要なことは地域の人々の農地利用の意向を把握し、地域の話し合い活動の中から合意形成を図り、動かしていくしか道はない。2019年度農林予算と農地中間管理事業5年後見直しで政府はそのことを明らかにし、農地利用の最適化の「明確化」と「重点化」を図った格好だ。
 農水省は間もなく「人・農地プランの実質化」の全容を明らかにする。委員らにはコーディネーターとしての役割が期待されているが、難しく考える必要はない。プランの実施主体である市町村と鉄壁の連携体制を構築し、話し合いの人集めの声掛けや、日常の現場活動の取り組み状況を話し合い活動の中で披露し、前向きな話し合いの起点となることが期待されている。そのことを通じて地域の農地を将来も担ってくれる主体を明らかにしていくことになる。
 この取り組みは、農地を切り口にしたムラづくりであり、地域の再生と農業・農村の持続可能な発展を目指す、農地利用最適化の取り組みそのものだ。全国4万人を超える農業委員と農地利用最適化推進委員が地域に分け入り、話し合い活動の核心となることが期待されている。

 [2019-3-15]