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社員研修に「農業体験」導入すすむ 教育や交流など目的多様

 2005年の食育基本法制定をきっかけに、「食」や「農」に関係する教育や体験は、さまざまな分野で広がっている。学校教育や地域・行政・大学などが連携した総合的な取り組みが増える中、企業の社員教育でも「食」や「農」を体験する研修の導入が進んでいる。食品業界や総合商社などは現場を知ることが主な狙いだが、最近はIT関連企業などでも新人研修に取り入れるケースが出てきた。

 栃木県宇都宮市の(株)農人たちは、3ヘクタールの農地で年間40種類の野菜を季節に合わせて生産している。作った野菜は大手百貨店や県内外の飲食店、ネット通販やマルシェなどで販売している。
 同社では2014年から企業や学校の農業研修を試験的に受け入れてきた。研修内容はクライアントの要望で多岐にわたる。日帰りでの研修や、種まきから収穫まで体験する年間契約のプログラムもある。これまで合計1200人以上が同社で農業体験を行った。
 事業収益が見込めるため、同社では2018年から本格的に農業研修を事業の柱に据えることを決めた。2018年10月には、今までのノウハウや経験をもとに、農園内にセミナールームやキッチンスタジオ、アウトドアのキッチンなどを備える「叶谷(かのうや)ベース」を開設。農作業と農園で栽培した農産物の調理を組み合わせた研修ができるように受け入れ態勢を整えた。現在は、飲食関連企業などの研修を中心に活用され、イベントにも利用されている。

写真説明=キッチンスタジオなどを備える「叶谷ベース」と代表の宮本さん

 [2019-3-15]