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動き始めたスマート農業(5) 水管理システム 富山・砺波市 古上野機械利用組合

多様なタイプ、作業効率向上

 稲作作業の大きな時間を占める水管理。水位を自動でコントロールする技術が普及し始めた。水田約60ヘクタールを管理する古上野機械利用組合(富山県砺波市)は昨年、この技術を試験的に導入し、大幅な時間短縮につなげた。
 同組合には28人が所属し、約200枚の水田を管理している。昨年、県と協力して5枚の圃場にパイプライン用の水管理省力化システム「水(み)まわりくん」を設置した。水管理を担当した藤井輝一さん(63)は「家の裏に設置したが、水の出し入れを確認せずに他の作業ができて効率が上がった。離れた圃場で使えばより大きな威力を発揮するのではないか」と話す。
 このシステムは水田灌漑用パイプラインに給水栓用のバルブを取り付け、その上に太陽電池で動く制御装置をつけたもの。給水周期、給水時間、開度を設定すれば、自動で給水をする。「遠隔操作型」は圃場ごとの水位をパソコンやスマートフォンでどこにいても確認が可能。設定した水位の上限に達すれば自動で止まる。このほか、本体装置のつまみを手動で操作する「タイマー型」と、本体の近くからスマートフォンをリモコン替わりにして操作する「リモコン型」があり、車内からの操作もできる。
 藤井さんは昨年、田植え1週間後の5月7日に遠隔操作タイプを設置。自動給水栓を設置した5圃場122.4アールと従来通りの5圃場130.3アールを実証区として、水管理に使った時間を8月30日まで比較した。特に給水と止水にかかる時間が、従来区が830分に対して対象区は14%の117分と大幅に減った。
 藤井さんは「組合には高齢者も増え、今後作業できる人数は確実に減っていく。コストとの兼ね合いはあるが、設置圃場を増やしていきたい」と話す。

写真=青いホースの先に水位センサーがついている

 [2019-5-10]