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パンの購入金額初めて米を上回る 総務省家計調査・JC総研の「米の消費行動に関する調査」

 「あなたは、今日の朝食に何を食べただろうか」。総務省がこのほど発表した家計調査で、昨年1年間の1世帯当たりパンの購入金額が、米を買った金額を初めて上回ったことがわかった。少子・高齢社会、長びく不況、食生活の多様化など、さまざまな要因が考えられる。総務省家計調査とJC総研の「米の消費行動に関する調査」から探ってみる。
 2011年度の家計調査で1人暮らしを除く世帯(農林漁家世帯を除く)が米を買うために支払った金額は、1世帯当たり2万7777円。前年に比べて1220円減少した。一方、パンを購入した額は前年より69円増えて2万8371円。1世帯当たりの米の購入額は、1963年以降、一貫してパンの購入額より高い状況が続いていたが、ここ数年は米の購入額の減少が続き、昨年、初めてパンの購入額に逆転された。
 背景には、食生活の多様化などで米の消費量が減っていることやパンの原料となる小麦が世界的に値上がりしているため、購入額が引き上げられた。その証拠に、ここ20年で食費全体は減額しているにもかかわらず、パンやめん類は減っていない。
 また、1世帯当たりの米の消費量も90年の年間125.78キロから、11年には81.60キロと3分の2にまで減少。食べる量(需要)が減ると余剰が発生し、価格が下がるという悪循環で、この間米の価格も30%以上下がっている。これらの状況が相まって、米の購入額減少に歯止めがかかっていない。
 家庭で米を炊かず、コンビニエンスストアなどでおにぎりや弁当を買う機会が増えていることも米の消費減少要因の一つとみられる。現に今回の調査では、家庭での米の購入金額は減ったものの、コンビニなどでのお弁当などの購入金額は上昇傾向を示した。

 [2012-8-17]