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農地情報公開システム データ提供へ課題補完の仕組みを

 今年3月24日、安倍晋三首相は「官民で気象や地図などのデータを出し合い、誰でも簡単に使える情報連携プラットフォームを本年中に立ち上げる」と表明した。
 これは昨年12月に成立した「官民データ活用推進基本法」を踏まえ、関係省庁や研究機関、業界などに具体的な方向性を示したものだ。今年5月には同法に定められる基本計画が閣議決定され、情報連携プラットフォームの立ち上げに拍車がかかっている。
 農業分野でも「農業データ連携基盤」の構築に向けて、官民を問わず準備が進められているが、データは幅広い。気象や農地、土壌、生産技術など、およそ農業を営もうとするすべての場面でデータ化の可能性があり得る。
 身近な例では、最近の農業機械、とりわけトラクターなどではGPS機能を搭載したものが次々と登場している。農作業のIT化ということだが、もう一方の見方をすれば農業経営の見える化、効率化を図るための機械でもある。
 全国農業会議所が運用する農地情報公開システムについても農業データ連携基盤への参加が呼びかけられている。農業データにおいて農地情報は基幹となるデータであるからだ。このことについては現在、同会議所が全国農業委員会職員協議会とも連携して検討を進めているところだ。
 農地情報公開システムは本格稼働が間もなく始まる予定であり、その運用課題も少なくない。最大の課題はインターネットの「全国農地ナビ」でも表示している地図である。
 同システムの地図の元図は市町村の地番図データを基本としているが、この更新には多額の経費が必要となる。地域性はあるものの農地も数年で変化が生じる。このため一定の年限で更新が必要になる。
 農業データ連携基盤にデータを提供する側の課題などを相互に補完できる仕組みも検討が必要ではないだろうか。

 [2017-8-4]