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全国農地ナビ 集積活用へ問われる真価

 2014年度から段階的に開発に取り組んできた農地情報公開システムは、約3年半の期間を経てシステムの整備と農業委員会の既存農地台帳システムからのデータ移行を全農業委員会の9割で完了した。
 本システム開発の最大の趣旨である農地情報のインターネット公表を実現した全国農地ナビは、月間400万〜500万アクセスを維持しているが、具体的に農地の取得や利用集積につながったとする活用事例はまだ蓄積されていない。その要因の一つは、これまで全国農地ナビは最新の情報ではなかったためと考えられる。データ移行が完了した農業委員会が本システムの新たな農地台帳を更新すれば全国農地ナビも最新化することができる。これからは本システムがいかに農地集積などに活用できるか、成果を発揮しなければならない。
 そのためには、全てのデータの基となる農業委員会が本システムで日常業務を遂行し、最新の農地情報で管理されることが最重要である。だが、一般に業務システムの変更は事務局職員からすると負担が大変大きい。実際、本システムの利用を開始した農業委員会からは操作方法の問い合わせとともに多数の改善要望が寄せられているところだ。
 本システムを安定稼働させるためには、システムの改善に要する改修費用を含めた安定的な運用予算の確保が必須だ。今後、一元化されたシステムのもと、農業委員会間の連携を図れるような改修も求められている。このことによって、土地利用型の農業経営の大規模化が進む中で、市町村、または都道府県区域を越える出入作などの把握が可能となる。
 自治体システムの一元化はあらゆる分野で進められている。とりわけ急速な成長力強化が望まれている農業分野において、農地台帳が一元化された真価が、今問われ始めている。

 [2017-10-6]