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大地 新政権、農業者・農村の期待に十分応えるか

 衆院選挙は民主党の圧勝で終わった。自民党が大勝ちした4年前の「郵政選挙」と全く逆の結果となった。「一度、民主党にやらせてみたら」という民意が、政治を動かした。民主党を中心とした政権が誕生する▼安倍、福田の両首相がそれぞれ1年で退陣。その後の麻生内閣の支持率急落で、自民党が頼ったのが東国原宮崎県知事だった。これらの騒動を見せつけられ、長年の自民党支持者の信頼さえも揺るがした▼この間、国民の暮らしと地方は疲弊。年収200万円以下の人が1000万人、農業所得は減少、商店街はシャッター通り。経済的弱者、地方に冷たかった「小泉改革」の転換を、国民は求めていた。自民党はこれに応えられなかった▼いざ民主党政権が現実のものになると「期待と不安」はふくらむ。農家への「戸別所得補償」で、所得はどれほど増えるのか。農産物貿易の一層の自由化(関税引き下げ)を進め、国内農業に打撃を与えるようなことはないか▼こうした不安がよぎるのは、16年前、自民党が下野した直後の細川政権が、米の市場開放などウルグアイ・ラウンド農業合意案を受け入れた記憶があるからだ。不安を吹き払い、農業者、農村の期待に十分応える政権となるか、見定めたい。

 [2009-9-4]