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所有者不明土地問題 データ連携と人の輪で対応を

 相続未登記農地の問題がクローズアップされ農地法改正などが行われて数年がたつ。
 現在、所有者不明の土地は、宅地、農地、森林を含めて全国で約410万ヘクタールにも及び、何らかの対策を講じないと防災などの公共事業も着手できない状況になっている。
 1月19日には、首相官邸で所有者不明の土地問題をめぐる関係閣僚会議の初会合が開かれ、今夏の経済財政運営と改革の基本方針(骨太方針)に土地所有制度の抜本改革を盛り込む予定だ。
 また政府は、今国会に所有者不明の土地に利用権設定できる特別措置法案や相続未登記農地の農地中間管理機構への利用権設定のみなし同意、利用権の存続期間の延長など農業経営基盤強化促進法の改正法案を提出する予定だ。
 相続未登記農地、もしくは農地以外の土地も同様と思われるが、こうした所有者が不明となる可能性の高い土地は今後も増加することが想定される。まずは増加する所有者不明の土地をどう未然に防止して増加させないか、という取り組みが必要であろう。
 農地台帳の場合、住民基本台帳および固定資産課税台帳と年1回以上照合することが省令で定められている。
 こうした農地台帳とその他の法定台帳との照合をはじめ、関係する土地と人のデータ連携に向けたシステム構築が大きな鍵となる。このことを実施する者の育成やセキュリティーの確保が課題であることは言うまでもない。
 とりわけ農地の所有者の確認や利用調整は、地域のコミュニティーとそのつながりを大事にした取り組みが必要だ。沖縄県宮古島市農業委員会は多くの所有者が住む東京や大阪で相談会などを開き、地元の農地を農地として活用するための人と人とのつながりの輪を広げている。
 所有者不明の土地問題は、データ連携のシステム化と地域の人と人とのつながりを基本とした対応を望みたい。

 [2018-2-23]