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全委員会新体制移行完了へ 「意向把握」と「話し合い活動」待ったなし

 大河ドラマ「西郷どん」が佳境を迎えている。その西郷南州翁の名詩の結句「不為児孫買美田(子孫のために美田を買わず)」の顰(ひそ)みに倣えば、農地利用の最適化の取り組みとは「為児孫残美田(子孫のために美田を残す)」となるのだろうか。
 担い手へ農地を集積・集約、遊休農地の発生防止・解消、新規参入の促進は突き詰めれば地域の農地を残し、活かし、耕し続けるための手段だ。今そこにある危機は、今耕されている農地もじき、荒れることが想定に難くないこと。一度荒れた農地を元に戻すことの辛苦を農業委員会関係者は身に染みている。であれば、なすべきは「今使われている農地を使われているうちに使える人に算段する」ことだ。
 来月、全国1703全ての委員会が改正農業委員会法に伴う体制移行を完了する。農業委員、農地利用最適化推進委員合わせて4万人体制になりそうだ。そして、全ての委員会が農地利用の最適化にまい進していくこととなる。
 農地利用の最適化のために全国の農業委員・推進委員が今すぐ取り組むべき事は、農地の出し手・受け手の「意向を把握」して、人・農地プランなど地域の農業者の「話し合い活動」を推進し、農地の利用関係を調整することだ。
 改正前「話し合い活動」は任意業務として先駆的な農業委員会では取り組まれてきたが、改正後、農地利用の最適化が法令必須業務に位置づけられ全国の委員会が取り組むことになったことが、今回の最も大きな改正点であることを農業委員会関係者は改めて認識を新たにしたい。そのために農地中間管理事業、農地中間管理機構関連農地整備事業、農地耕作条件改善事業など各種施策を自家薬籠中の物として地域のために使いこなしていく必要がある。
 4万人の委員が集落で話し合い活動に取り組み、日本農業・地域に明るい展望が開けることを期待したい。

 [2018-9-21]