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農地情報公開システム 利用促進は事例のヨコ展開から

 2014年4月施行の改正農地法で、農地台帳は法定台帳となった。法定化された農地台帳は紙の台帳ではなく「磁気ディスク」、いわゆる電子化された台帳として整備することになっている。また農地地図も同様の整備が求められている。
 農地台帳の電子化は、法定化される以前から国による整備が進められてきた。1995年度に国は「農地基本台帳の電算化事業」、いわゆるパソコンなどによる電子化を始めた。その後、年度ごとに農業委員会数を定めて全国的に導入が図られた。
 この電算化事業が発足して約3年が過ぎた頃、各地の農業委員会で話を聞く機会があった。その中には、真新しいパソコンが整備されているものの、活用が進んでいないとの実情もあった。その理由を尋ねたところ、「導入時にはパソコンに慣れた職員がいたが、その職員が異動してしまい、パソコンを使える職員がいない」とのことであった。
 現在、企業のみならず市町村の役場でもパソコンは1人に1台が当たり前となった。一方でパソコンを操作して、必要となる情報を得るという「コンピューター・リテラシー」については、どうしても個人差が大きくなってしまう。
 こうした中で、既存の農地台帳システムから完全に農地情報公開システムに切り替えた農業委員会の職員の技能には驚かされる。「帳票が従来と異なっていたので自ら改良して出力できるようにした」「住民基本台帳や固定資産課税台帳との照合作業も工夫すればできますよ」と言う。
 「農地情報公開システムに改善すべき点はあるが、活用自体に大きな問題はない」と結論づけられた。聞けばこれまでの部署で必要だったので自ら知識や技能を習得したそうだ。
 農地情報公開システムの利用促進は、先進的な農業委員会職員の事例をヨコ展開していくことから始まる。

 [2018-10-12]