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超音波で蛾を近づけない

蛾(ガ)もわれわれと同様に鼓膜器官からなる「耳」を持つことをご存じでしょうか。夜に活動する蛾の多くは、コウモリから格好のエサとして狙われています。コウモリは、ヒトには聞こえない周波数20キロHz以上の超音波を発しながら虫を捕まえます。これに対抗して、蛾は超音波を聞くことのできる耳を持ち、コウモリからの攻撃をかわすようになりました。

 農研機構果樹茶業研究部門は、東北学院大学、JRCS(株)と連携し、害虫である蛾による農作物などの被害を抑えるため、合成した超音波を利用する技術を開発しています。耳を持つ蛾は主にヤガ類、シャクガ類、メイガ類などで、超音波を感じとるとコウモリが来たと思って遠くへ逃げたり飛ぶのをやめたりします。この習性を利用し、蛾が幼虫のエサとなる作物などに卵を産みに飛んでくるのを合成超音波で未然に防ごうというわけです。

写真説明=ハスモンヨトウの鼓膜

 [2018-10-26]