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【MY STYLE】“食べるバラ”に情熱燃やす 繊維メーカーの経営者 広島・福山市 町本義孝さん

 100万本のバラが咲き誇る「バラの街」広島県福山市で、食べるバラに情熱を燃やす人がいる。マチモト(株)の町本義孝代表(70)。50年続く繊維メーカーの経営者だが、食用バラに着目。2ヘクタールで栽培し、ジュースやアイスクリーム、ジャムなどに自社加工する。エディブルフラワー(食用花)が注目される中、ひときわ上品な香りと味が楽しめるバラは異彩を放つ。

 「繊維は頭打ちだけどバラは伸びる」。町本さんはバラ加工食品の将来性をこう見通す。福山市が持つバラの物語と市民のバラへの強い思いを背景に「いい商品を提供すればファンは増える」と話す。
 福山市では戦後、街に潤いをと市民が公園にバラの苗を植えたことから「100万本プロジェクト」や「ばらのまち条例」の制定などバラの街づくりに取り組み、市の花として市民に親しまれている。
 町本さんが食用バラの栽培を始めたのは2007年。瀬戸内の温暖な気候が栽培に適するため、経営多角化でバラを使った化粧品や石けんを作ったことがきっかけだった。
 「花の女王」と称されるバラは優雅さと高い香りが特徴。タンニンが多くカフェインがない。抗菌作用、抗ウイルス作用など機能性もあり、世界では古くから薬や食用として利用されてきた。日本で食用バラが本格的に栽培されるようになったのはここ十数年。町本さんは食用に向くバラを求め、試験栽培を繰り返して最も香りが良いとされるダマスク系の赤(四季咲き)とピンク(一季咲き)の2種類に絞り込んだ。

写真説明=花びらを茶用に乾燥。「食用バラは可能性がある」と町本さん

 [2018-11-9]