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平成最後の年の瀬 変化のうねり、希望持って臨む

 年の瀬が近づくとあちこちで見かける1年の振り返り。恒例となった2018ユーキャン新語・流行語大賞は、ピョンチャンオリンピックで銅メダルを獲得したカーリング女子の「そだねー」に決まった。もう一つの恒例の日本漢字能力検定協会が選ぶ今年の漢字は「災」だった。今年の漢字は毎度なるほどとうなずけるが、今年は特に納得した。
 今年の自然災害は本当にひどかった。北陸での大雪に始まり、数々の豪雨や台風、噴火、そして島根、大阪、北海道を震源とした大地震。桜の開花や梅雨明けは例年になく早く、夏には40度を超える記録的な猛暑に苦しめられた。「異常気象」「想定外の災害」が毎年のようになった近年でも、これだけ多発したことはなかった。
 自然の猛威の前では、人の力など無力だと再認識させられることもあった。7月下旬、平成30年7月豪雨で田をすべて流された農業者は何もなくなった圃場の跡に立って、「経営の再開は難しいかもしれない。とても残念だが」とうつむいていた。こうしたことが全国で起きていたのかと思うとやりきれない。
 今年は新たな米政策の始まりの年でもあった。10アール7500円の米の直接支払交付金や国の生産数量目標配分が廃止となり、産地が自ら需要に応じた生産を考えることになった。当初は主食用米の増産による米価低迷も心配されたが、作況指数が98の「やや不良」だったのも影響して、米価は堅調に推移している。しかし、今年産で主食用米を増産した産地もあり、来年産では各産地がより広い視野を持って判断することが必要だ。
 環太平洋連携協定(TPP11)、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)、外国人労働者の受け入れ拡大と今後は変化のうねりがやって来る。それでも、平成最後、新元号元年の来年には希望を持って臨みたい。「そだねー」と言える環境を待ちながら。

 [2018-12-21]