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昼食会で情報交換活性 岡山・津山市農業委員会 寺元久郎推進委員

 津山市農業委員会(日笠治郎会長)の農地利用最適化推進委員を務める寺元久郎委員は、担当地区の農業委員、推進委員、地域の担い手を中心とした農業者を集め、月に1回程度の頻度で昼食会を兼ねた情報交換会を開いている。そこでは、農業委員会関係法令についてケーススタディーごとの対応などを勉強したり、農地のマッチングを行っている。農業者に欠かせない、栽培方法や販路といった経営ノウハウについても意見交換している。

 寺元委員が担当する加茂地区は市内の中でも特に中山間地域を占める割合が大きく、高い畦畔、いびつで狭小な圃場といった不利な営農条件に加え、担い手不足が深刻な問題となっている。こうした現状に、寺元委員は自身の営農や委員としての活動を通じ、農地を守るためには地域ぐるみの団結が必要と確信。地域の農業委員、推進委員、そして、地元農業者に呼びかけ、昨年7月から会合を開催するに至った。会の名前は「ノーテンキ加茂郷」。ノーテンキと農転機をもじった形だ。
 同地区の委員は、昨年度の新体制移行を機に増員している。寺元委員は「加茂地域を守るためには農地を守ることが必要。まずは委員間の意思統一が必要と考えた」と話す。普段の会議と違い、カジュアルな雰囲気で交わされる話題は多岐に及ぶ。農業委員会関係法令の勉強会のほか、農地の出し手と受け手となる担い手をマッチングするなど農地利用の最適化を進める動きがある。個々の農家同士では普段行われないような、営農方法の共有や、機械の共同使用の相談、販路の紹介なども話題になる。
 例えば、ドローンを使った防除は肉体的負担の軽減や作業時間の短縮といったメリットがあるが、技術的に誰しもが扱えるわけではない。そのような時こそ「ノーテンキ加茂郷」のつながりの中でお互いがカバーし合っている。

 寺元委員は「農家が経営力を付けないと地域そのものが途絶えてしまう。商談に誘ったり、海外への輸出情報も惜しみなく共有している。地域ぐるみになれば中山間地でも大ロットの需要に対応できる」と話す。参加する農家の水島義明さんは「各農家がお山の大将から抜け出し、垣根を越えた営農ができれば、地域ブランドも生むこともできる。なかなか見通しの見いだせない農業情勢だが、寺元委員のために協力をしたい」と話す。
 清涼な水や、肥沃な土地を生かした日本の故郷ともいえる光景を未来へつなぎたい、そして守り手が農業で稼ぐことのできるビジネスモデルを確立したい――。寺元委員が思い描くビジョンは、地域維持と発展だ。
 「中山間地域の里山を守っていくためには、個人単位では限界がある。今後もさらに地域の輪を広げ、横断的連携を取り合い、地域一丸となって地域にあった営農に取り組んでいきたい」と寺元委員は決意を力強く語ってくれた。

写真上=情報交換会の開催を呼びかけた寺元委員

写真下=カジュアルな雰囲気で話題は多岐に及ぶ

 [2019-3-1]