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女性農業委員 現場に耳を傾けて登用促進を

 2020年度までに「女性の農業委員が登用されていない農業委員会をゼロにする」「農業委員に占める女性の割合を30%にする」という政策目標(第4次男女共同参画基本計画)が閣議決定されてから3年が経過した。
 昨年10月、改正農業委員会法のもと、全国1703の農業委員会が新体制への移行を完了した。女性の農業委員が1人以上いる農業委員会数は1418、全国の約83%に達した。また、農業委員に占める女性の割合は11.8%となり、農業委員会法改正以前(7.6%)と比較すると4.2ポイント増加したが、目標の30%に対して11.8%にとどまり、及第点とは言えない。
 しかし、女性のいる農業委員会が増えたことにより、「聞きづらいことに対しても女性が積極的に発言してくれるので、議論の成熟度が増した」「女性同士のネットワークを経由して、これまで以上に農業委員会の情報が他の行政機関や地域に伝わるようになった」という声を聞く。政策目標のみならず、女性登用に伴う現場の農業委員会の質的な変化にも目を向ける必要があろう。数値目標の達成を自己目的化することなく、現場の声に耳を傾けつつ、農業委員会への女性の登用を着実に促進していくことが肝要である。
 今年の4月以降、農業委員会法改正後2回目の選任が行われる。さらなる女性の農業委員への登用に向けては、女性農業者自らが、女性グループなどからの推薦や手上げによる応募に積極的に取り組むことが求められる。同時に、農業委員会として、任命権者である市町村長や市町村議会の理解促進に向けた働きかけ、地域における男女共同参画の環境づくりや人材の掘り起こしにもしっかりと対応する必要がある。農業委員会の最重要業務である「農地利用の最適化」が、女性の農業委員の視点や発想を生かして、さらに推進することを期待したい。

 [2019-3-1]