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改正農委会法施行から3年 「攻」の取り組み強化を期待

 プロ野球の開幕が間近に迫っている。昨年、米大リーグに移籍した大谷翔平選手の活躍は記憶に新しい。ベーブ・ルース以来、100年ぶりとなる本格的な“二刀流”挑戦としても話題となった。今後も、大谷選手に続く二刀流、攻守にバランスのとれた選手が増えることが楽しみだ。
 改正農業委員会法施行から丸3年を経た農業委員会制度に目を転じる。改正前は農地法などの許認可関連が農業委員会業務の主だった。新制度では、農地利用最適化の推進が必須業務に加わった。
 前者を「農地の番人」という言葉に象徴されるように「守」だとするならば、後者は今使われている農地を将来へつなぐために行動すること、すなわち「攻」と言える。
 現在国会で審議中の農地中間管理事業法の改正案では、農業者などの意向把握と話し合いへの積極的な参加が明記され、前述の「攻」の部分がさらに明確化・重点化された。
 農業委員会というチームで地域農業の発展を支えるには、農業委員・農地利用最適化推進委員という肩書で攻守の役割を固定するのではなく、両委員が“二刀流”で活動に関わる方が効果的だ。現に多くの委員会でこうしたチーム作りが行われている。もちろん、誰もが大谷選手のような二刀流とはいかない。個人の強みを生かしながらうまく役割分担することも重要だ。
 例えば、農家と直接顔を合わせて対話することを得意とする委員もいれば、話し合いの進行役や報告役が得意な委員もいる。地域の特性によっても、委員会に求められる役割は変わってくるだろう。
 この4月には約200委員会で改正法の下での選任・委嘱が予定されている。これらの委員会は他の模範となるべく、暗中模索で活動してきた先駆者でもある。この3年間の尽力に敬意を表するとともに、次期においてさらに「攻」の取り組みが強化されることを期待したい。

 [2019-3-22]