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動き始めたスマート農業(1) 最新技術が現場に 人手不足、遊休地など解決へ期待

 ドローンや無人トラクター、除草ロボット――。最先端技術による「スマート農業」が本格化の兆しだ。農水省は来年度から2年間、スマート農業技術の開発・実証プロジェクトを実施。地域や品目ごとに最新技術の効果を実証して現場への導入を後押しする。この技術革新(イノベーション)は人手不足や遊休農地増加など現場の課題を解決する救世主となるか。分野ごとに現状と課題を整理する。

 生産者が作業する後ろを黄色い機体が追いかける。そんな将来が期待されているのが(株)日本総合研究所らで開発している自律多機能型農業ロボット「MYDONKEY(マイドンキー)」だ。作業者を自動で追いかけ、収穫物を運搬する他、農薬のタンクや肥料袋を積むことも可能。施設園芸や果樹園でプラス1人分の働きが期待される。小規模に点在する圃場や中山間地域で役立つ機械を作ろうとしたことが開発のきっかけだった。
 栃木県茂木町でイチゴなどを栽培する(株)美土里農園は実証先の一つ。篠田直人取締役(44)は「農薬散布や施肥も自動でできるようになれば、かなりの省力化につながる」と期待を寄せる。
 機体は全地球測位システム(GPS)を備える。前方に付くカメラで人や圃場の形状を認識し、自動追従する他、スマートフォンで操作して、指定したコースを動かすこともできる。作業内容はすぐにデータ変換して、1メートル単位の収量や農薬と肥料の散布量、気温や湿度も把握できるようになる予定だ。
 同機はアタッチメントを交換することで、さまざまな機能が追加できる。日本総研では、基本装備の運搬機と農薬タンクに加え、農薬や肥料の自動散布、自動草刈り、害獣の追い払い機能などと幅広い活用を検討する。

写真説明=篠田さんの後ろについてくるマイドンキー

 [2019-3-22]