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鳥獣害対策

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【ストップ鳥獣害】(168) 2018年度鳥獣被害対策優良活動表彰 農水大臣賞 北海道斜里町・エゾシカ食肉事業協同組合

 北海道斜里町のエゾシカ食肉事業協同組合は、高度な衛生管理を徹底し、ネットショップの開設や大手スーパー向けに販路を開拓、道内外にエゾシカ肉を安定供給している。HACCP認証や道が認めるエゾシカ肉処理施設認証も取得している。
 同組合は道内全土に散らばる食肉処理場を運営する8社で構成。2006年、加工技術や衛生レベルの向上、販路開拓・安定供給のために設立された。現在の処理頭数は年間約1万頭で約20トン(17年度)のエゾシカ肉を販売している。
 捕獲はICTを活用した囲いわなを利用。鹿がわなに入るとメールで通知が来る。確認し、捕獲ボタンを押すとゲートが閉まる。
 猟期となる1〜3月に捕獲したエゾシカは餌が少なく体が細いため、一定期間育成する一時養鹿を実施。秋に脂ののった質のいい肉に仕上げる。組合員は建設業が多いため、冬場の仕事が確保でき、通年雇用にもつながっている。
 2013年度から衛生基準が最も厳しいと言われるコープさっぽろでの通年販売が始まった。獣肉処理加工施設として全国初となるHACCP認証を契機に、道庁が策定する「エゾシカ肉処理施設認証」が与えられたことがきっかけ。
 ロースやヒレ、肩などさまざまな部位を販売。ニーズがある部位は首都圏のレストランなどに出荷している。大手スーパーを通して道内での消費も多い。ソーセージやレトルトカレー、ペットフードなどにも加工して多くの部位を活用している。1頭当たりの平均売り上げは約4万円。
 担い手の高齢化や施設の老朽化など課題は多い。それでも曽我部元親組合長(52)は「エゾシカ肉をジンギスカンに使う羊肉のような北海道を代表する食材にしたい」と意気込む。

写真説明=釧路市阿寒町では最大300頭を一時養鹿

 [2019-4-12]