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農政の動き

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農地中間管理機構改正法案 国会審議が本格化 人・農地プラン実質化軸に

 農地中間管理機構の見直しに向けた改正法案の国会審議が本格化している。政府・与党は人・農地プランの実質化を軸に、担い手への農地の集積・集約化をスピードアップしたい考え。一方、野党には法案の修正案を提出する動きもみられる。法案の早期成立を目指したい政府・与党と野党との駆け引きが続いている。

 地域での話し合いを深めて充実した人・農地プランを策定し、担い手への農地の集積・集約化を促すことが改正法案の柱だ。法案では、この話し合いに農業委員や農地利用最適化推進委員が積極的に参加するよう明確化。農地利用集積円滑化事業との統合一体化や機構の賃借手続きの簡素化なども盛り込んだ。
 吉川貴盛農相は9日の衆院農林水産委員会で、「担い手による農地利用面積のシェアは着実に上昇しているが、その伸びは鈍化している」と指摘。「地域での話し合いの活性化や関係制度の見直し、担い手確保のための処置の改善が必要」と法案の提出理由を説明した。
 11日の同委員会では本格的な議論に着手。自民党の坂本哲志議員は「農業委員会や市町村、JAなどがコーディネーターとなって人・農地プランを綿密に作成した上で、集積・集約化を進める手順を踏んだことは評価できる」とし、「人・農地プランには地域の農業憲法ともいうべき強固さが必要」と訴えた。
 吉川農相は「話し合いの際、地域の農業者の年齢別構成や後継者の確保状況など地域の現状を地図を活用して理解してもらい、問題解決に向けた機運を盛り上げたい」と応じた。
 公明党の稲津久議員は「農業委員会には大きな期待を抱いているが、業務負担が増す。事務局体制の強化支援も必要」と指摘した。
 野党からは機構の設置単位を疑問視する声が相次いだ。立憲民主党の神谷裕議員は「これまで市町村や農業委員会などが一生懸命動いてきたから集積が進んできた。農地中間管理事業を都道府県レベルで動かすのは無理があるのでは」と批判。立憲会派の大串博志議員は「集積・集約化は一番深く地域に根差した市町村や集落単位でやっていかないと進まない」と主張した。
 農水省は「公的機関が間に入る良さは残しつつ、地域での集積・集約化の機運を盛り上げていくために仕組みを見直すのが改正の趣旨」と説明し、「機構の創設当初から、市町村との連携は強めていくという考えはあった。今回の改正ではそれをさらに拡充したい」との考えを示した。

 [2019-4-19]