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農政の動き

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機構法案、衆院農水委で可決 附帯決議で農委会への支援求める

 衆院農林水産委員会は18日、農地中間管理事業の見直しに向けた政府提出の改正法案を採決し、自民、公明、維新各党の賛成多数で可決した。立憲民主党は農地中間管理機構の廃止や市町村段階での集積・集約化を軸とする修正案を提出したが否決された。また、6派共同提案の附帯決議には10項目が盛り込まれ、全会一致で採択された。今後、参院での審議を経て今国会での成立を見込む。

 修正案を説明した立憲民主党の亀井亜紀子氏は、都道府県段階に設置している機構では農地集積に成果が出ていないとして、市町村・地域段階で農業委員会やJAなどを中心として進め、その財源を確保するよう要求。国民民主、共産の両党が賛成した。
 政府案に賛成する討論で自民党の野中厚氏は、政府案は都道府県段階の機構と市町村段階の関係機関という二者択一ではなく、機構と地域、関係機関一体で集積・集約化を進めていくことを強調した。
 立憲民主党の佐々木隆博氏は、政府案に反対、修正案に賛成する討論の中で、いわゆる官邸農政によって進められた改正法案は何のため、誰のためという観点が欠落しているなどと指摘した。
 法案審議では農業委員会関係の課題も指摘された。日本共産党の田村貴昭氏は、改正法案で農業委員会を機構の下請け機関として位置付けたと強く批判。立憲民主党会派の大串博志氏は、農地利用最適化推進委員の手当が一部出来高払いのため予算活用が半分程度にとどまっていることについて「農業の実態に合わない」と批判した。これに対し農水省の大澤誠経営局長は「総務省とも連携して指導し、7割の市町村で報酬条例の改定が進んだ。執行率の悪さは改善される見込み」と説明した。
 農業委員会や市町村の事務局体制の弱さも議論となった。吉川貴盛農相は、所有者不明農地の権利者の探索などの業務が増加した農業委員会事務局への支援として、利用意向調査の集計などにアルバイトの活用を可能とした他、市町村が行う人・農地プランの話し合いのためのアンケートの事務処理にもアルバイトを活用できる予算を措置したと説明し、理解を求めた。
 附帯決議では人・農地プランを実効性のある内容とするため、地域の農業事情に精通した市町村、農業委員会などが農業者らの協議で調整能力を発揮できるよう十分な支援を行うことなどを政府に求めた。

 [2019-4-26]