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FRONT LINE 平成に激変した農産物流通

 かつては大部分を占めていた卸売市場経由率が低下し、多様なルートが現れるなど、農産物流通の形態は近年大きく変化した。農業競争力強化支援法(2017年成立・施行)が農産物の流通合理化を主要課題に据えるなか、改めて「平成」の流通を振り返る。

市場経由減り取引多様化 増える直売所 販売額1兆円に

 農水省の資料から、昭和50年代と平成20年代の食品の流通構造の変化を見ると、まず目につくのが国内生産の減少(12.3兆円→9.2兆円)と、国内消費の大幅な増加(49.5兆円→76.3兆円)だ。流通過程での高付加価値化と輸入の増加が顕著に表れている。
 国内流通では直売所、オイシックスなど食品宅配事業者による産直取引や契約栽培、ネット通販など多様な流通ルートが誕生。卸売市場経由率は、青果が86%から60%に、食肉は19%から10%に低下した。市場取引でも商品を持ち込まず、代金決済のみを利用する取引が増えた。
 直接販売での大きな変化が、道の駅など直売所の増加だ。2015年の直売所数は2万3590店舗(農水省調査)。運営主体の7割は農家・生産者グループなどで1割がJA、その他が2割。販売額は9974億円と1兆円に迫る。平成20年代の食品小売業者の生鮮品販売額は12.5兆円であり、大きな流通ルートに成長した。

写真=大きな流通ルートに成長した農産物直売所(福岡県糸島市の伊都菜彩)

 [2019-4-26]