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農政の動き

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これからの働き方と人材育成(2) 研修生育成は観察力が肝心 葉っぴーファーム 富山・射水市

 富山県射水市で約30アール21棟のハウスでコマツナを栽培する葉っぴーファーム。同農園を立ち上げた荒木龍憲さん(67)は水田経営の多い同県におけるコマツナ栽培の第一人者。約20年前に栽培を始め、県から依頼された研修生を9人育て上げ、3年前にそのうちの一人に経営継承した。
 荒木さんは、単位面積当たりの売り上げが多い農業を志し、約45年前にブドウで就農。間もなく、冬場の収入確保のためにハウスで「べか菜」など軟弱野菜の栽培を始めた。水稲農家が多い同県では県産の野菜流通は少ない。冬場は雪で他県の野菜が入らず、生産量は増えた。次第に栽培期間が短く収入を確保しやすいコマツナ単作にシフトした。
 就農前、岡山県で1年弱住み込みで研修を受けた。研修先の農家から「ブドウと語り合えるようになれ」と言われた。毎日同じ時間に同じ場所で作物を見ることで、次第に作物が何を求めているか、少しずつわかるようになった。住み込みでは気を遣うことも多い。作物の観察と同様、人が何を求めているか考えることを意識するようになった。
 研修生を育てる上で大切にしたのが観察力。「指導の仕方は人によって変える。強く言って頑張る人と、嫌になる人がいる。よく見極めることが大切だ」と話す。研修中は、栽培だけでなく経営も意識させようと、さまざまな場所に連れ出した。直売所で商品の販売を学ぶほか、時間があれば美術館なども訪問。販売は売り込むことも必要という荒木さん。農業以外に視野を広げることも大切だと考える。

 写真=荒木龍憲さん(右)から経営を引き継いだダルマ代表

 [2019-5-17]