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FRONT LINE ドラッグストアに農産物直売所 生鮮食品扱う店舗が急増

 食品の小売業界に変化が起きている。ドラッグストアの勢力拡大だ。強みの医薬品や化粧品、日用雑貨に加え、加工食品や青果などの生鮮食品を扱う店舗が増加。幅広い商品をまとめて買える利便性を武器に市場規模を広げ、食品が主力のスーパーやコンビニとの差を縮めている。中には、農業界と組んで農産物直売所を併設する店舗も登場し始めた。

 日々の購買頻度が高い食品とセットで日用品を手に取ってもらう「ついで買い」を誘うのがドラッグストアの戦略だ。
 経産省によると、2017年のドラッグストアの商品販売額は全体で6兆580億円(前年比5%増)。うち、食品は1兆6206億円(同8%増)だった。商品分類別では最多の27%を占め、補完的な商品とはいえ年々存在感を高めている。
 農業界では食品市場に進出したドラッグストアに着目した動きも出てきた。栃木県内で農産物直売所を展開する(株)グリーンデイズは、大手ドラッグストア・カワチ薬品の店舗を間借りし、インショップ形式での直売所の運営に乗り出した。同社は「スーパーに比べて競合品がないドラッグストアは未開拓の市場。やり方次第で有望な販路となる」と期待を寄せる。
 2017年4月、宇都宮市の店舗内に1号店を開設した。約30坪の売り場で地場産野菜を販売。同社の登録生産者のうち30〜40人が出荷している。レジは共有し、売り上げの数%を手数料として店舗に支払う。
 カワチ薬品はもともと加工食品や調味料などの比率が高い。そこで生鮮農産物も同一店舗内で買えるようにして双方の集客力を強化しようと、同社から店舗側に働きかけた。買い物客からは「便利になった」と喜ぶ声が上がっているという。同社はドラッグストアからの要望があれば、今後もインショップでの多店舗化を進めたい考えだ。

写真=新鮮な地場農産物がドラッグストアの店頭に並ぶ(長野県千曲市内のマツモトキヨシ店舗)

 [2019-5-17]