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生きもの認証

 生きもの認証という仕組みがある。本紙1月1日号は、新潟県佐渡市の「朱鷺(トキ)と暮らす郷さとづくり認証」を紹介した。その生きものが生息する環境で作られた農産物として、いわば生きものが認証する仕組みだ▼先輩格に、兵庫県豊岡市のコウノトリの野生復帰をめざす取り組みがある。生きもの認証名は「コウノトリ育むお米」だ。コウノトリは100%肉食だという。1日500グラムの肉食とすると1匹50グラムのカエルが10匹以上いる豊かな自然環境が必要になる▼宮城県大崎市の蕪栗沼は、水鳥マガンの大越冬地。沼と周辺水田は、ラムサール条約の登録湿地だ。冬みず田んぼ(冬期湛水田)に取り組み、その米は「ふゆみずたんぼ米」の名で販売している▼滋賀県には「魚のゆりかご水田」がある。鮒(ふな)ずしの原材料ニゴロブナなどが水田で産卵できるように、間伐材利用の簡易な魚道を設置している。ブランド名は「魚のゆりかご水田米」▼いずれも減農薬減化学肥料の栽培で、さらに、冬期湛水や魚道の設置などに取り組んでいる。米の戸別所得補償が始まるが、その上に環境農業直接支払いの上乗せが必要だ。佐渡の例では10アール3500円の直接支払いが認証栽培米420ヘクタールに弾みをつけ、効果は抜群だ。

 [2010-1-15]