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「農山漁村地域整備交付金」は政治決着

 農業農村整備費の63%カットには一瞬言葉を失った。2010年度の農林水産予算のことだ。新規事業の大半を止めるだけではすまないだろう。ダムやポンプ、農業用道水路の保全、修理、維持管理もある。森林・水産の公共の削減は30%だ▽その後、民主党はこの63%削減を「コンクリートから人へ」の予算編成の象徴のようにも言ってきたし、選挙対策だという冷やかしも正面から無視してきた▽実は隠し球というか、これをカバーする自信作を別途用意していたのだ。さすがに政治優先の民主党だと思わせるものだ▽予算編成の終盤で登場した「農山漁村地域整備交付金」1500億円がそれだ。「既存制度を抜本的に見直し」て、都道府県または市町村が農山漁村の整備のため自由に使える交付金をつくりだしたというのだ▽農水省の説明によれば、各自治体が計画を自ら策定し、“農水省の各公共事業を自由に選択”できるとともに創意工夫によるソフト事業も実施可能というものだ▽要するに大幅なカットは行ったけれど、県や市町村が本当に必要な事業なら、この交付金で面倒をみますよと言ったのである。見事な政治決着と言うほかはない。

 [2010-1-22]