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日本再生の国家戦略は?

 次期「基本計画」に担い手育成や構造政策がのらない可能性が出てきた。食料・農業・農村政策審議会で検討の先延ばしが繰り返されている。農業団体などは躍起だが、政務三役は優柔不断を決め込んでいる。どうやら根が深そうである▼衆院農水調査室の武本俊彦さんが共著で書いた『民主党政権への緊急提言 日本再生の国家戦略を急げ!』を読むと、農政にも政権の考え方が色濃く反映されつつある。その柱は「戸別所得補償制度」「6次産業化」「食の安全の確保」の3つで、「担い手に施策を集中し、生産の大部分をそうした農業者が担う構造を確立する」との前政権の描いた農業・農村像を真っ向から否定するものだという▼行き過ぎた市場主義が農山漁村を極度に疲弊させ、もはや「構造政策を進める前提条件が崩れた」「農業という産業基盤に立ち戻って、一から地域経済を立て直さないといけない」というのが理由だ▼確かに民主党の描く国家戦略、地域再生が実現するのならそれはそれでいい。だが、国会論戦や外交・教育・国土を含む政策の進め方を見ると「本当ですか」と疑問を呈する毎日だ。政権には腰の据わった信頼感が欠かせないことを痛感しているのは小筆だけではないだろう。

 [2010-2-26]