カテゴリータイトル

大地バックナンバー

すべての記事を読む

最近気になること

  ▼最近気に掛かって仕方のないことが三つばかりある。ひとつは食料自給率の話だ。8月15日福田首相は公邸に太田農相を呼び「食料自給率50%を達成するため具体策を検討するよう指示した」(8月16日付毎日朝刊)と報道された。農水省も50%へ引き上げの新たな工程表をつくることとした。

  ▼さて、これが首相の退陣でどうなるか。基本計画では2015年に45%達成だが、自民党筋には10年後に50%という意見もある。首相が交代しても自給率50%の早期達成は消して欲しくない。切なる願いだ。

  ▼気になることの二つ目は「遺伝子組み換え作物で収量が増える」ということが、方々でいわれだしていることだ。世界的食料危機を救うのはGM作物だといわんばかりだ。遺伝子組み換えが実現しているのは「除草剤耐性」と「殺虫性」で「増収性」などないのだ。単収増でなく、省力化で面積拡大して増収というなら分かる。「遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンニュース113号」で天笠啓祐代表は増収はデマだと断じ、GM作物で「食料危機が加速する」と書いた。

  ▼三つ目は最近の仲間内の研究会での話だ。山陰地方で飼育されているスイスブラウンを見てきた研究者が、日本酪農の展開方向のひとつとして考えたい、と発言した。これに対して大勢はピロプラズマ(ダニ)による困難や、牛乳流通の難しさ(いずれもその通りだが)をあげ、積極的な評価はなかった。飼料の大量輸入による1万キロ搾乳牛の大量飼育が問題になりつつあるいま、国産粗飼料による個性的な乳肉経営に、もっと目を向けてもいいのではないか。

 [2008-9-19]