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一歩先行く女性起業 地域リーダーが結集 福岡・古賀市 農村加工所まんま実〜や

 「女性起業の支援」が初めて盛り込まれた農水省の「農山漁村の女性に関する中長期ビジョン」から20年。農村の女性起業は大きく花開き、形を変えつつ進化を続けている。今年4月に公表された「農村女性による起業活動実態調査結果」(農水省)によれば、(1)全体数は増えているがグループ経営が減り個人経営が増加(2)グループ経営の高齢化と個人経営の若手増(3)法人の増加などが最近の傾向としてあげられる。そんな中、3年前に福岡県古賀市で生まれた加工グループの事例から、進化する女性起業の一端を見てみる。
 「農村加工所まんま実(み)〜や」は従来型グループではなく、広域のリーダー女性ら12人が結集して発足。レトルト食品など長期保存可の加工品と仕出し弁当などで年間1200万円を売り上げる。
 従来の生活改善活動などから生まれた地縁的なグループとは異なり、この12人は市内各所から集まり、経営もイチゴ、水稲、柑橘(かんきつ)、野菜、花きなどとまちまち。代表で農業委員の経験もある舩越美治代(ふなこしみちよ)さん(64)は「JA生産部会の女性部長、県女性農業アドバイザー、農業委員など女性リーダーを組織した市の協議会が母体です」と説明する。
 「まんま実〜や」は、協議会が掲げた農村女性ビジョンの一つ「加工所設立で地域の活性化と地産地消を推進」を実現すべく、協議会内外から有志を募って発足させたという。
 別の見方をすると、集まったのは、専業農家として多忙を極め個人起業は難しいが、地域への思いは人一倍強い人材。グループ設立は理想の形だった。
 地域リーダーとしての経験は商品開発と販売にさっそく活(い)かされた。なにしろ顔が広いのだ。地産地消の素材にはこと欠かず、規格外農産物も活用。ほぼ100%地元産を達成。また直売所やスーパー、博多のショップなどの販路確保も人脈がものをいった。
 さらに「レトルトのパウチは、農業委員の業務で知り合った地元の加工会社が引き受けてくれて、材料保存の冷凍庫までお世話になっています」と舩越さん。
もちろん、行事食や郷土料理などの加工品開発で「ふるさとの味」を支えることも熱い思いで実現した。
 こうして順調に経営の基礎を築いた「まんま実〜や」だが、自らの成功だけではよしとしなかった。驚いたことに、個人の女性起業も支援しているというのだ。リーダーグループならではの新しい動きだといえる。
 「保存のノウハウ、衛生管理、研修の情報など、何でも相談に乗ります。調理法や味つけのアドバイスもしますよ」と、舩越さんの笑顔は頼もしい。
 「まんま実〜や」の加工施設で試作品の開発を手伝うこともあり、最近では養鶏農家の鶏スープ、野菜農家のニンジンジャムが巣立っていったという。
 今後の検討課題は規模拡大と法人化だ。専業農家でも無理せず続けられるのは「朝6時から2時間、1日おき」という労働条件のおかげ。舩越さんは「今の規模のままで世代交代してもよし、意欲のある若いひとがいれば法人化もぜひ応援したい」と話している。

 [2012-7-27]

 
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