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大地

 大手企業の赤字決算見通し、経済のマイナス成長など、悲観的な報道が相次ぐ。不況が日本を覆っている。原油価格や穀物価格の高騰で農業経営はピンチに直面したが、それが少し落ち着いた矢先、今度は物が売れない危機である▼先日、大手スーパーのインショップに地元野菜を出荷している農業者の集まりに出席したが、今の厳しい事態を目の当たりにした。ついこの間まで、地場産コーナーには追い風が吹いていた。冷凍ギョーザ事件など、中国産への不信からである。国産野菜の見直しで、10月まで毎月の売上額は前年を3割以上上回っていた▼その流れがまさに急変した。11月は前年対比1割のマイナス、売り上げが多い12月はなんとか前年並み。今年の1月も低調だ。この傾向はもう1件のスーパーも同じだ。消費者が買わなくなったのである▼そんな中で「売れて売れて品物が足らない」とうれしい悲鳴の経営がある。昨年から自ら飼料米を生産し、それを配合飼料に混ぜて、「こめタマゴ」の販売を始めた養鶏家である。宣伝を打ったところ予想外の反響だという▼厳しい時期だからこそ、人がやらないことをやる。農業経営者の知恵と行動力がものをいうのだろう。

 [2009-2-6]