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新規就農

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来たれ!新農業人 信頼関係が何よりも大切 東京・青梅市 柳川貴嗣さん

 農外出身の柳川(やながわ)貴嗣(たかつぐ)さん(33)は、2010年11月に生まれ育った東京都青梅(おうめ)市で就農した。同市では初となる新規就農者。1.4ヘクタールの畑地で13種類の野菜を露地栽培する。新規就農が少ない東京で着実に実績を残し、目指す自分の農業を追い求めている。
 就農を考えたのは、大学卒業後。栽培技術を学ぶため、(株)ワタミファームに入社した。初めての農作業に戸惑いも多かったが、独立するという意識を持ち続け、日々の作業から生産管理、資金運用まであらゆることを学んでいく。
 入社から4年半後に就農を決意し、都農業会議を通じて同市農業委員会に相談した。柳川さんの熱意と経験を感じた農業委員会は、農振農用地12アールをあっせんする。トラクターや軽トラをただで譲り受けたため、初期費用はわずか13万円。副業などはせずに、当初から農作業に専念した。真剣に打ち込む姿に、周囲の農家などから農地利用の話が舞い込む。2年目には、一気に1.2ヘクタールにまで拡大した。
 カブやホウレンソウ、トウモロコシなど13種類の野菜を有機栽培している。販路は、飛び込み営業で開拓した市内のスーパーチェーン。「作っただけ持ってきて」といわれるほど、厚い信頼関係を築いている。次年度は600万円、2年後には1千万円の売り上げを見込んでいる。
 全国の有機農業者と連携し、安定供給できる仕組みを作りたいと考えている柳川さん。「農地や売り先の確保では、信頼が何より大切だと感じた。消費者とも共感できる関係を築きたい」と笑顔で抱負を話した。

 [2013-3-22]