カテゴリータイトル

大地バックナンバー

すべての記事を読む

大地

 昨年6月から、都府県の酪農地帯を月に1県ずつ歩いている。この1月で8県になった。文字どおり、日本酪農の“危機”を感じる。06年、07年と2年連続の減産型計画生産に、07年からの飼料高が加わって、特に都府県の酪農経営は大きな痛手をこうむった▼都府県酪農は、ここ2、3年で酪農家数、飼養頭数とも急減している。この1月に訪ねたO県も、酪農家戸数が07年に500戸を割り込んだが、毎年20数戸が酪農をやめている。“危機”を感じるのは、転廃業農家の経営主が50歳代中心になっていることだ。05年度、06年度は、転廃業農家20数戸のうち、60代の経営主が半分近くだったが、07年度や08年度(4月から1月まで)は50代の経営主が約半分になっている▼もっと“危機”だと感じるのは、2歳未満の育成牛頭数が極端に少なくなっていることだ。酪農家の多くが目先の現金収入を追って、黒毛和種の受精卵を移植したり、交雑種(F1)を生産したりしてきた。自家育成牛を初妊牛で売却したりもしている▼生乳の生産量が落ち込んでいる。増産したくても、搾乳牛がいない。危機打開へ思い切った施策が必要だ。

 [2009-2-20]