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大地

 不況に陥った経済界とマスコミが農業に「異常」な関心を示している。これまで「農業は非効率」など、さんざん批判しておきながら、首切りした非正規職員の雇用の受け皿にという身勝手さにはあきれる。「農業は地域経済振興の鍵を握る」と持ち上げられても、素直に耳を傾ける気にはなれない▼次いで出てくるのは企業の農業参入だ。「耕作放棄地の活用策を考えると、株式会社の参入を認めるべき」(JR九州社長)、「企業参入を促さないと若い担い手は入ってこない」(日本経済新聞)。企業参入がすべてを解決するかのごとき論調だ▼極めつけは米国の証券会社部長の発言だ。経済危機克服のための有識者会合(3月16日)で、麻生首相を前に「まず、農業委員会の廃止が必要。一番農地の使い方を妨害しているのはこの制度だ」と述べ、「不動産信託による農地の自由売買」を提案。農地制度の規制撤廃を求めた▼経済界の本音をしゃべってしまったようだ。新たな金もうけ口として農地に狙いをつけているようだが、農地は自由にならない。農業委員会・農地制度が邪魔なのだ▼麻生首相は、破たんしたはずの市場原理主義と決別できるか。

 [2009-3-27]