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大地 またぞろ飛び出す農地規制緩和論

 国会の会期が延長されたことから、農地法等改正法案の今国会成立が見えてきた。衆議院で修正・可決されたものの、参議院での審議が延び延びになっていた▼ところが、ちょっと気になる動きが、またぞろ経済界、マスコミから出てきている。改正法案が衆議院を通過した直後から、所有権規制の自由化や農地法の廃止を求める議論が相次いでいる▼5月11日付の日経新聞社説は、「企業が自ら農地を所有して農業に参入する障壁は、なお大きい」▼伊藤忠商事の丹羽宇一郎会長は、「農地法を抜本的に変え、農地の転用や売買をしやすくするべきだと思う(5月16日付朝日新聞)」。この人は、あの経済財政諮問会議の民間議員でもある▼さらに、元農水省キャリア官僚の山下一仁氏は、「農地の権利移動を制限している農地法を廃止」(5月19日付の日経新聞)と主張▼改正法案が成立した後も、経済界などからの農地制度廃止論や自由参入・自由競争論が、またまた執拗に繰り返されるのか。もういい加減にしてもらいたい。米国型の新自由主義は崩壊し、市場原理主義の時代は終わったはずだ。市場経済と「カネもうけ」の物差しでは計りきれない価値が、農業と農村にはあるのだ。

 [2009-6-5]