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大地 命の尊さと食べ物の大切さ――2つの種を育む酪農体験

 静岡県富士宮市、富士山西麓の朝霧高原は、牧草地約1千ヘクタールが広がる酪農地帯だ。富士開拓農協100%出資の富士ミルクランドを拠点施設にして、酪農家など12農家がつくる農業体験組合がある。酪農体験だけでなく、ヤギや羊などとのふれあい、野菜づくりやソーセージづくりなどの体験を提供している。農業体験には、5〜11月を中心に、年間1万5千人が訪れるという▼酪農家Mさんの酪農教育ファームには、修学旅行生など年間5千人が訪れる。2時間コース(初級)は、まず1人ずつ乳搾り体験、機械での搾乳も見学した後、ブラシをかけたりエサをやったりして牛に触れる。最後にバターづくり。自分のつくったバターを手づくりパンにつけて試食する。「酪農には、牛乳を生産する力と人の心を育てる力という2つの力がある」とMさん。体験の最後に、Mさんは「みなさんの心に種を2粒播きます」と話す。命の尊さと食べ物の大切さという2つの種。酪農体験を思い出して、「いつか2つの種が子どもたちの心の中で芽をだしてほしい」と▼朝霧高原の酪農は1950年代からの放牧酪農で始まった。農業体験組合は14年目。生乳を生産し、同時に人の心を育てている▼6月1日は、牛乳の日だった。

 [2009-6-12]