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大地 インパクトに欠けた農業白書

 2008年度の農業白書、正式には「食料・農業・農村白書」だが、ポイントを読んだだけで驚いた▼白書が「お詫び」から始まったからだ。普通白書は、まず日本農業をとりまく天下の情勢と、農業の現状を深く分析し、農業の課題と方向を示すということになっている▼それが「お詫び」から始まった。内容は2つ。/の関係者は生命にかかわる「食」を担っているという自覚を高める特に農水省は「国民に納得してもらえるまで省の改革を」というものだ。政策以前の問題だ。政策を論ずる白書の冒頭で、その資格が問われているということだろう▼今度の白書には従来にない期待と注目が集まっていた。第一は食料自給力の向上だ。食料の入手が困難になるような事態にどう対応するか。第二は自給力向上のためにも水田のフル活用は至上命題だが、転作がらみでどのように方向づけるか。第三は農地改革のもと新規就農者確保の抜本的強化の方向を打ち出せるかどうかであった▼これらの課題については、些かインパクトに欠けたように思う。その後のマスコミは「減反廃止」だけの大合唱だ▼時は政治の季節だ。もっと広い視野と次元の高い議論を誘導して欲しかった。

 [2009-6-19]