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飼料米生産に本腰を

▽食料危機や穀物価格の高騰の中、食料自給率向上の切り札として、米粉とともに飼料米が脚光を浴びている。だがどうも上滑りの感が否めない。
▽本紙「飼料米レポート」に登場している、今年から飼料米栽培を始めたさいたま市の当摩好久さんは、種子確保にまず苦労。その後の栽培の仕方なども誰も教えてくれないと話す。生産拡大の体制が整っていないのが現状だ。
▽エサ米ブームは過去にもあった。75年ごろ農民組合などを中心にインド型品種のアルボリオの作付けが試みられた。国の試験研究機関も1トン穫りを目標に超多収性品種の開発を進め、タカナリなどの品種が育成された。ただ、いつの間にかこの動きはしぼみ、育成された品種は飼料用として普及することはなかった。
▽現在、飼料米専用の品種はなく、”遺産”を利用している。最近、モミロマンが登場し、注目されているが、食用には向かないまずさ、見た目の違いなどをもった専用品種の開発が急がれる。また新たな発想の低コスト栽培法の確立もこれからだ。食用のように手をかける必要はない。
▽米農家と畜産農家の意識改革も不可欠だろう。耕種農家は、買ってくれないから生産できないと言う。畜産側は生産しないから利用できないと、それぞれ相手次第という意識である。
▽やるべきことはめじろ押しだ。今度こそ、ブームだけに終わらせてはならない。中期の工程表を設定し、一つ一つの課題解決に取り組む必要がある。

 [2008-9-5]