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大地 酪農の存在意義を考える 

 最近、地域における畜産、特に酪農の存在意義について考えている。きっかけは、全国酪農協会が今年3月にとりまとめた「日本酪農の持続的発展のための提言」だ▼提言は「日本の社会、農業における酪農の存在意義の検証」「日本酪農の持続的発展」という視点でまとめられた。酪農の経営安定制度の確立や水田・農地の畜産的利用の推進などを求めている。提言の具体化のため、全国酪農協会は、今年度に基金1億円を造成、生産者組織の統合推進、遊休農地等の畜産的利用、担い手確保、消費拡大など地域酪農活性化事業を支援する▼地域での酪農の存在意義は、特に土地の畜産的利用にある。水田フル活用対策で飼料用米が着目されているが、飼料作物転作は今でも11万ヘクタールを超えている。イネ発酵粗飼料も8千ヘクタールある。牧草専用畑62万ヘクタールを含め飼料作物作付面積は100万ヘクタール弱。ただし、採草放牧地は2000年に6万ヘクタールと40年間で1割以下に減った。農用地面積を耕境外へ拡大する役割を果たしてきただけに残念だ▼だが、耕境外に追いやられた耕作放棄地の解消に、放牧の効力が再び着目されている。蹄耕法(ていこうほう)のことばどおり、牛が農用地面積を取り戻していくことに期待したい。

 [2009-7-10]