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農業者年金 魅力あるメリット 若手に周知を

 確定申告に向けた作業は進んでいますか。当然ながら所得から差し引かれる金額が大きければ、その分納税額は安くなる。民間の個人年金保険に加入していれば「生命保険料控除」として控除額の上限は4万円ないし5万円。これがその年に支払った全額が控除の対象になるのが農業者年金だ。公的年金なので「社会保険料控除」となる。試算すると、課税所得が150万円で、月額2万円の保険料を支払った場合、未加入と比べ3万6千円程度の節税になる。
 農業者年金基金が2016年度に実施した新規加入者へのアンケート結果では、農業者年金に加入しようと思った魅力について、30代以降すべての年代で社会保険料控除が1位となった(20代は保険料補助が1位)。確定拠出の積立方式で、死亡一時金付きの終身年金と、他に類をみない魅力的な年金だが、加入を勧める側も“老後”の備え一辺倒でなく、“現在”のメリットを強調してはどうか。
 残念ながら、農業者年金をほとんど、あるいは全く「知らなかった」とする者が5割を占める。就農2年未満ではその率が7割となる。農業委員会組織として「知っている人だけが得をする」では済まされず、とくに若手農業者への周知が遅れ、保険料補助が受けられなくなることのないよう留意が必要だ。
 今年度から「加入者累計13万人に向けた後期2カ年強化運動」がスタート。40歳未満の農業者2800人を含む3800人の年間新規加入目標を掲げる。今年度も残り1カ月余りだが、昨夏の相次いだ自然災害が響き、加入が伸び悩んでいる。目標達成にはアンケート結果からも農業委員(最適化推進委員)、農協理事など関係者による戸別訪問が有効で、その実行が不可欠だ。任意加入ゆえ最終的な判断は農業者に委ねられるが、話を聞いてもらう場がないと始まらない。自ずと数字は後からついてくるはずだ。

 [2017-2-17]