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震災から6年 風評払拭へ総合的な支援を

 東日本大震災の発生から11日で6年がたつ。お亡くなりになられた方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の皆さま、また今なお避難生活を送っておられる方々に心よりお見舞いを申し上げたい。
 この震災で農林業は1兆円を超える甚大な被害が発生した。現在は「津波被災農地」の83%、「復旧が必要な農地海岸」の84%で復旧が完了。主要な排水機場や農業集落排水施設の復旧状況も100%完了に近づいている。農水省の調査によると、津波被害を受けた経営体(再開の意思あり)の「未再開」は2015年に3%となり、4年で29ポイント減少した。
 だが、福島では原発事故で避難区域が設定された市町村を中心に営農を再開できずにいる農地がかなりある。こうした厳しい現実も直視しなければならない。
 福島では、原発事故による風評被害が今も生産者に影を落としている。品目により違いはあるが、同県産の農産物価格は低迷しているものが多く「特に米と牛肉が震災前の水準に戻っていない」(福島県)状況にある。こうした中、政府は「福島県産農林水産物の風評払拭対策協議会」を設置。2月6日の初会合では、同県関係者が被害の実態や風評払拭の取り組みなどを報告した。今後は2〜3カ月に1回のペースで検討を重ねていくという。
 一方、同月10日に閣議決定し、国会に提出された「福島復興再生特別措置法改正案」には、国による流通段階の風評の実態調査や販売者への指導、助言などが盛り込まれた。流通業者による買いたたきを監視し、適正な販売・流通を促す狙いがある。新たに打ち出す対策が、風評払拭に向けた大きな一歩となることを期待したい。
 福島の産品は出荷前検査で安全性が確認されている。科学的「事実」を粘り強く伝えていくことは今後も必要となる。

 [2017-3-10]