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農大の専門職業大学化 優秀な人材輩出へ時代が要請

 新年度がスタートした。来週初めには、全国各地の農業高校や農業大学校で入学式のピークを迎える。農業高校で約2万7千人、農業大学校では約2千人が新たな学舎の門をくぐるものと見込まれる。
 今年入学した農業高校生の3年後に目を向けるのは、なんとも気の早い話となるが、卒業直後に就農する若者の割合は、約3%の現在水準とさほど変わりはしないだろう。高学歴化している社会の実態に即しており、大学や短大、農業大学校などに進学する若者が大半を占めると思われる。
 だが、農業大学校への進学については、現在と事情が違ってくる。農業大学校が「専門職業大学」として生まれ変わるかもしれないからだ。
 同大学は、地域・産業構造の変化に対応し、実践的な職業教育を行う新しい教育機関である。政府は今国会で学校教育法を改正して、2019年春の開学を目指している。
 現在、42道府県にある農業大学校の多くは専修学校化し、2年間の養成課程修了者は、専門学校と同様に「専門士」を得られる。修業年限4年の専門職業大学となれば、修了者は大学と同様の「学士」を得られるようになる。
 農業大学校の専門職業大学化は、政府の「農業競争力強化プログラム」に盛り込まれており、農水省も農業大学校の専門職業大学化を後押しするため、豊富な実習や企業内実習の実施、実務家教員の配置、産業界との連携による実践的なカリキュラムの編成など、農政新時代に必要な人材力を強化するための農業教育システムづくりに取り組むことにしている。
 農業教育の現場では、技術習得中心の教育内容にとどまらず、実践力のある農業経営者を育てる教育内容への転換が叫ばれていた。卒業生の即就農率が約50%の農業大学校の専門職業大学化は時代の要請でもある。新しい時代に対応し、これまで以上に優秀な人材の輩出が期待される。

 [2017-4-7]