カテゴリータイトル

主張

すべての記事を読む

日本農業技術検定 スキルアップに向け挑戦を

 創設から11年目となる新たな節目を迎えた本年度の「日本農業技術検定」(農水省・文科省後援)の1回目の試験が7月15日に実施される。農業高校生、農業大学校生を中心に新規就農希望者や農業研修生など約1万人が受験する見込みだ。
 9千人で始まった受験者数は年々増え、昨年度は約3倍の2万6千人。農業の知識・技能水準を客観的に評価できる唯一の検定としての社会的な認知度と、学習成果の確認やスキルアップに挑戦する受験生の意識の高まりの表れであろう。メリットの拡大も受験者増につながっている。
 農業高校では、生徒の職業資格や技能取得促進を目的とするアグリマイスター顕彰制度の評価対象となっているし、入試で優遇する農業大学校や農学系大学、営農指導員上位資格の要件とするJAや資格手当の対象とする農業法人も出てきている。
 検定には1〜3級があり、受験者数の約8割を占める3級の昨年度の合格率は62%。2級は19%、1級は8%と低く、難易度が極めて高い。
 昨年度はベテラン農業者でも難しい1級の学科試験に、鳥取県立倉吉農高から2人の女子生徒が合格するという快挙が話題となった。2015年度の静岡県立田方農高の女子生徒の高校生初の合格に続く2例目で、地方新聞の紙面をにぎわせた。
 今国会で、実践的な職業教育を行う新高等教育機関「専門職大学・短大」を創設(2019年4月開学予定)する改正学校教育法が成立した。政府の「農業競争力強化プログラム」の下、農水省も次世代の農業経営者育成キャリアパスを明確化するため、農業大学校の専門職大学化を推進する。
 こうした動きをはじめ、農業現場では今後、人材育成教育の充実強化が進むとみられる。メリットの拡大という課題もあるが、スキルアップなど人材育成に検定の広まりを期待したい。

 [2017-6-2]