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農委会の就農支援 支援明確化で活動と役割定まる

 本年度初回の「新・農業人フェア」が23日、東京・有楽町で開かれた。1343人が来場し、「求人募集」「就農支援・相談」など総計210の各出展ブースで熱心な面接や相談が行われた。同フェアは今後、東京、大阪、札幌、仙台、名古屋、広島、福岡の各都市で11回開催される。
 市町村などからの出展希望が増えていると聞く。都会からの移住を促すことで人口減少に少しでも歯止めをかけたいという切迫感の表れであり、農業分野での新規就農者の確保・育成・定着(新規就農支援)が処方せんの一つとして急がれていると見られる。
 この新規就農支援――改正農業委員会法により今月をもって多くが新体制に移行した農業委員会の「新たな使命」でもある。法令必須事務である農地利用の最適化の柱に「新規参入の促進」が位置づけられているからだ。
 新規就農支援は、「農地確保」だけでなく、「技術習得」「資金確保」「機械・施設確保」「住宅確保」までと広範囲にわたる。そのため、農業委員会だけでなく、市町村部局や普及指導センター、JAなどの関係機関による連携が必要となるが、まずは新体制のもとで、「農業委員会としての新規就農支援戦略」を立ててみてはどうだろうか。
 戦略とは何も難しいものではなく、『地域や産地の実情に合った新規就農者の確保・育成・定着には、どんな支援が必要かを明確にする』ことだ。検討過程で、戦略に沿った募集・選考方法や支援のメニュー・提供時期などはもちろん、農業委員会として取り組むべき活動と役割がおのずと定まっていくはずだ。
 この戦略を改正農業委員会法に基づく農地利用の最適化に向けた「改善意見の提出」につなげてもよい。すでに新規就農者の受け入れ体制が整った市町村においても、取り組みの充実と強化につながる意見となるだろう。新生・農業委員会に大いに期待したい。

 [2017-7-28]